セルインメイ
日経・NYダウともに最悪なファンダメンタルズに比してとても強い展開です。中央銀行によるなりふり構わぬ流動性供給によるハイパーインフレ警戒もささやかれていますが、インフレ懸念は現段階ではなしと判断しています。今回のコロナ禍では、戦争とは異なり生産設備などにはダメージがなく、供給懸念はほぼないこと、逆に景気低迷で失業率上昇による需要減退が鮮明です。いくら政府・中央銀行が資産買い上げても(買い上げ額はもう限界に近いとは思いますが)、市中に出回らないでしょう、キャッシュイズキングです。特に米国でコロナ禍が長期戦の様相を呈していることからNYダウの下落は、遅かれ早かれやってくるものと思います、当然ながら連れて日経も相当程度下落するでしょう。3月期決算もぼろぼろで歴史的なEPS急落となっています、暴落待ったナシでしょう。
実体経済との乖離
株式市場と実体経済との乖離が非常に大きくなっています。ここ1週間ずっと考えているのは、この新型コロナはもう2ヶ月間のロックダウンで各国が封じ込めるしかないのではないかと感じています。集団免疫は社会的混乱が大きすぎること、ワクチン開発は2年以上先になること、さらにうまく効果を発揮しない確率のほうが高いこと、治療薬も微妙でとても1年やそこらで特効薬が出るとは考えにくいこと、などを考えると、封じ込めしかないのではないでしょうか。そこで日本が参考にすべきは、韓国や台湾かと思います。中途半端な緊急事態宣言では長引きそうですが、あと2ヶ月ぐらいで新規感染者をゼロまでもっていければベストでしょうか。そういう方針が明確になって達成可能に思える状態(例えば東京の新規感染者数が一桁とかの日がでてくる)になって、相場は反騰にはいるように思います。それまでは19年度決算の下方修正ラッシュで5月はかなり調整すると考えています。
踏み上げ
本日、日経が2万円台にのせてきました。新コロ治療薬の一つのレムデシビルが米国で早期承認の動きを材料視してのことらしいです。しかし、レムデシビルに関しては、治験の結果もいまいち、これでもう解決とはならないでしょう。そもそも億人単位のワクチンや治療薬をどうやって数ヶ月といった短期間で用意できるのでしょうか。まあ素人目にも2年から3年はかかるかなと思います。そしてさらに重要なことは一度免疫できても旧型コロナのように半年程度で免疫が切れる可能性が高いことです。つまり、新型コロナは完全にゼロになるまで徹底的に抑え込まないといつになっても解決しないということです。欧米は中途半端に抑え込んでコロナと共存していこうとしていますが、これは長引くでしょう。今、日経やNYダウは、中央銀行による身を挺した買いささえで保っていますが、こういった人為的な介入はいずれ破綻するというのが歴史が教えるところです。
コロナ相場第二幕
コロナ相場第二幕が始まりそうですね。アビガンをはじめとした治療薬の情報は徐々に出てきているものの、効果ははっきりしない、との意見も見受けられます。まあ、普通に考えて、治療薬やワクチンがあるとされる旧型コロナやインフルエンザですら、未だに日本だけでも何千人も死者を出しているわけですから、新型コロナ対応で爆速で研究が進んでいるとはいえ、数ヶ月で劇的に抑え込める、とするのは過度に楽観的です。コロナは、2年から3年に渡る相場になりそうです。